大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和43(あ)41 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人渡辺敏郎の上告趣意は、量刑不当の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告

理由にあたらない。なお、原判決の是認した第一審判決は、刃渡り一五センチメー

トル以上の日本刀二振の不法所持の事実を認定した上、これに銃砲刀剣類所持等取

締法三一条の二第一号を適用しているが、右法条は、けん銃又は猟銃の不法所持を

構成要件とするものであつて、該判決の確定した事実に対しては、同法三一条の三

第一号を適用しなければならないこと多言を要しない。そうして、右三一条の二の

法定刑が五年以下の懲役又は二〇万円以下の罰金であり、同条の三の法定刑が三年

以下の懲役又は一〇万円以下の罰金であることに徴し、右法令適用の誤りは判決に

影響を及ぼすものというべきであるけれども、記録にあらわれた本件事案の内容、

被告人の前科、家族関係、その他一切の事情を考えると、被告人に対する宣告刑は

不当に重いものといえず、右法令違反は、いまだ刑訴法四一一条により破棄しなけ

れば著しく正義に反するものとは認められない。

その他、記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主

文のとおり決定する。

昭和四三年六月二六日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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裁判官 色 川 幸 太 郎

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